子どもやほかのペットと暮らす家庭に最適な猫の種類
子どもが元気いっぱいで、さらにほかのペットもいる家庭では、相性の良い猫の種類を選ぶことで、毎日の暮らしがぐっとスムーズになります。生まれつきおだやかで辛抱強く、社交的な性格を持つ猫は、忙しい家族生活になじみやすい傾向があります。
家族向きの猫種に共通するポイントとは?
甘えん坊な猫であっても、にぎやかな子ども部屋や、犬やほかのペットと空間を共有することを楽しめるとは限りません。子どもがいる家庭に向く猫の種類を選ぶときは、家庭内の調和と安全性を支える性質に注目しましょう。
- 家族向きの猫は気質が安定していて予測しやすく、驚かされたときにも攻撃的な反応をしにくい傾向があります。
- 子どもに向く猫種は、触られ方に対して辛抱強く、激しい遊びよりも、優しく落ち着いたふれ合いを好むことが多いです。
- 人や動物と過ごすのが好きな社交的な猫種は、多頭飼いの家庭や来客が多い家でもなじみやすくなります。
- 適度なエネルギー量の猫は、子どもの遊びについていきながらも、ストレス過多や破壊的な行動に陥りにくいとされています。
- 変化や物音に強い猫種は、にぎやかな家庭でも隠れてばかりいたり、不安を抱えにくくなります。
子どもがいる家庭におすすめの猫の種類
ここで紹介する猫種は、繁殖家、獣医師、行動学の専門家から、子どもがいる家庭に向きやすいタイプとしてよくすすめられる種類です。
ラグドール
- ラグドールは力の抜けたようなリラックスした性質で知られ、落ち着いた子どもに抱っこされたり、一緒にくつろいだりすることを好む傾向があります。
- 全体的に穏やかで寛容な性格のため、多少のぶつかりや突然の物音にも、過敏に反応しにくい猫種です。
- 室内での生活向きとされることが多く、家の中で様子を見守りながら、子どもとの接し方や安全面を管理しやすい点も家庭向きです。
メインクーン
- メインクーンは体が大きく骨太で、にぎやかな家庭環境にもよく耐え、「犬のようにフレンドリー」と表現されることも多い猫です。
- 活発で遊び好きでありながら、気持ちはおだやかで安定しているため、遊びを楽しみたい年長の子どもとの相性が良いといわれます。
- 家族全員と絆を深めやすく、猫に慣れた犬とも、比較的平和に同居できることが多い猫種です。
ブリティッシュショートヘア
- ブリティッシュショートヘアは、落ち着きがあり品のある印象の猫で、「ずっと遊び相手になってほしい」というよりも、「そばで一緒に過ごす穏やかなパートナー」がほしい家庭に向いています。
- 穏やかな愛情表現を好む傾向があり、「もう十分」と感じたときは、引っかいたりするより静かにその場を離れることが多いです。
- のんびりした性格のため、猫を尊重して接する子どもや、礼儀正しく近づいてくるほかのペットに対しても、受け入れやすいタイプです。
バーマン
- バーマンは優しく愛情深い性格で知られ、家族のひざに乗ったり、穏やかななでなでを自分から求めてくることがよくあります。
- 社交的ではありますが、過度に要求が激しいわけではないため、家庭内の空気を乱さず、落ち着いた雰囲気を保ちやすい猫種です。
- ほかの猫やフレンドリーな犬も受け入れやすく、多頭飼いの家庭にもなじみやすいといわれています。
アメリカンショートヘア
- アメリカンショートヘアは順応性の高い性格で知られ、長い歴史の中で家庭のパートナーとして親しまれてきた猫です。
- 遊び好きでありながら自立心もあり、家族が忙しい時間帯には、自分で退屈しのぎをして過ごしてくれるバランスの良さがあります。
- ゆっくりと段階を踏んだ紹介の仕方をすれば、ほかのペットとも比較的スムーズに打ち解けることが多いとされています。
バーミーズ
- バーミーズは人に対してとても社交的で、家族の後を部屋から部屋へとついて回るような、「人のそばにいたい」タイプの猫です。
- いっしょに遊ぶことを楽しみやすく、小学生くらいの子どもにとって、心強い遊び仲間になりやすい猫種です。
- 長時間ひとりきりでいることをあまり好まないため、ほかのフレンドリーなペットがいる環境のほうが、より生き生きと過ごせることが多いでしょう。
ほかのペットと同居しやすい猫の種類
犬やほかの猫、小動物などがいる家庭において、とくに相性が良いとされる猫種もいます。ただし、どの組み合わせでも、最初の紹介と見守りがとても重要です。
サイベリアン
- サイベリアンは自信がありフレンドリーな性格で、新しく迎える動物に対しても、過度な恐怖心を抱きにくい傾向があります。
- 遊び好きで好奇心旺盛なため、猫に安全な犬であれば、前向きな関わりを持ちやすいといわれます。
- 家族との絆が強く、ほかの社交的な猫とも、同じ空間を落ち着いて共有しやすい猫種です。
ノルウェージャンフォレストキャット
- ノルウェージャンフォレストキャットは体つきがしっかりしていて落ち着きがあり、活発な犬や子どもが近くにいても、比較的どっしりと構えていられるタイプです。
- 高いところに登るのが好きで、キャットタワーなどの高所を確保してあげることで、多頭飼いのにぎやかな家庭でも、安心できる「退避場所」を持つことができます。
- 一般的にフレンドリーですが、べったり甘えるというより、ほどよい距離感を保つ性格のため、ほかのペットとの間に余計な緊張を生みにくいでしょう。
トンキニーズ
- トンキニーズは非常に社交的で、人だけでなく動物の仲間とも一緒にいることを好みます。
- 物を持ってくる遊びをするなど、小さな犬のようにアクティブに関わることもあり、遊び好きな犬との良い遊び相手になりやすい猫種です。
- ひとりぼっちの時間が長いとストレスになりやすいため、相性の良いペットがもう一匹いる家庭のほうが、安心して暮らせることが多いでしょう。
家族に合う猫種を選ぶときのポイント
子どもやほかのペットがいる家庭に最適な猫の種類を選ぶときは、見た目や人気度だけで判断しないことが大切です。
- 可能であれば、迎える前に実際の猫と会い、同じ猫種の中でも大きく異なる個体の性格をよく観察しましょう。
- 家庭の生活音の大きさや活動量を考え、静かな家には落ち着いた猫種、活発な家には遊び好きな猫種といったように、暮らし方との相性を意識して選びます。
- 子どもには、猫の体を優しく扱う方法を教え、しっぽを引っぱる、追いかけ回す、食事中や睡眠中に急に抱き上げるといった行動をしないよう伝えましょう。
- すでにいるペットと新しい猫を会わせるときは、最初は別々の部屋で過ごさせ、匂いを交換したり、短時間の対面を見守りながら、少しずつ慣らしていきます。
- 保護施設や愛護団体、ブリーダーに、子どもやほかの動物と暮らした経験や反応について聞いておくと、性格の傾向を把握しやすくなります。
まとめ
子どもやほかのペットがいる家庭に向く猫の種類は、穏やかで社交的、そして日常のにぎやかさに柔軟に対応できる性格を持っていることが多いです。ラグドール、メインクーン、ブリティッシュショートヘア、バーマン、アメリカンショートヘア、バーミーズ、サイベリアン、ノルウェージャンフォレストキャット、トンキニーズといった猫種は、その代表例といえるでしょう。
まずは気質や性格を最優先に考え、そのうえで家庭の活動量や、ほかのペットとの社交性のバランスが合うかどうかを見極めてください。じっくりと猫を選び、丁寧な紹介と見守りを行うことで、新しい猫は家族全員にとって、安全で愛情深いパートナーとなってくれるはずです。








