初心者向け|飼いやすくて安い猫種まとめ
猫を家に迎えることは、必ずしも家計の大きな負担になるとは限りません。安く飼える猫種を選び、基本的な費用をあらかじめ計画しておけば、初心者でも経済的な不安を最小限に抑えながら、愛情深いパートナーとの生活を楽しむことができます。
猫を「お財布にやさしい」存在にする条件とは?
猫を長期的に見て、どれくらい経済的に飼えるかには、いくつかの要素が関わっています。
- お財布にやさしい猫は、珍しい猫種やデザイナー猫種に比べて、譲渡費用や購入費用が低めまたは中程度であることが多い。
- 被毛が短い、もしくはお手入れが簡単な猫は、トリミング代などのグルーミング費用を抑えやすく、初心者でも自宅ケアがしやすい。
- 丈夫で健康的な猫種は、定期健診やワクチン以外の通院が少なくなりやすく、医療費を抑えやすい。
- エネルギーレベルが中程度の猫は、おもちゃやグッズへの出費、家の破損修理費などを抑えるのに役立つ。
- 一般的で流通量の多い猫種は、希少な猫種よりも需要と供給のバランスから価格が安くなる傾向がある。
初心者におすすめの安く飼える猫種
1. ミックスの短毛猫(いわゆる雑種の短毛)
ミックスの短毛猫は、複数の血統が混ざった短毛の猫で、日本の保護施設でもよく見られるタイプです。
- 特に保護施設や譲渡会では、ワクチン接種、不妊・去勢手術込みでも比較的安い費用で迎えられることが多く、最も安く手に入る猫のひとつ。
- 短毛で抜け毛はあるものの、プロのトリマーに頼む必要はほとんどなく、自宅ケアで十分なため、日々の維持費を抑えやすい。
- 遺伝的な背景が多様なため、特定の純血種に多い遺伝性疾患が出にくく、長期的な医療費が少なく済む場合がある。
- 性格は個体差がありますが、ミックスの短毛猫には、マンション暮らしやファミリー、初めて猫を飼う人にすぐなじみやすい子も多い。
2. アメリカンショートヘア
アメリカンショートヘアは正式な猫種として知られつつも、比較的数が多く、手が届きやすい価格帯にある猫です。
- 購入費用や譲渡費用は、ベンガルやスフィンクスなど流行の純血種よりも低めであることが多い。
- 密で短い被毛は自宅でのブラッシングが簡単で、カットや頻繁なシャンプーなどの専門的なグルーミングはほとんど不要。
- 適切な予防医療を受けていれば、健康で長生きすることで知られており、病気による突発的な高額医療費のリスクを抑えやすい。
- おだやかさと遊び好きのバランスがよく、初心者でも扱いやすい、気さくな性格のパートナーになりやすい。
3. ブリティッシュショートヘア
ブリティッシュショートヘアは、初期費用はやや高めになることもありますが、長い目で見れば十分「予算重視派」に向いた猫種です。
- ブリーダーや譲渡時の費用は中価格帯になることがありますが、グルーミングが手軽なため、日々の維持費は比較的抑えやすい。
- ぬいぐるみのような厚みのある被毛ですが、週に一度程度のブラッシングで整えられ、長毛種のような頻繁なケアが不要なぶん、コストを節約できる。
- 基本的に落ち着いた性格で、室内飼い向きの猫が多く、激しいいたずらや破壊行動が少ないため、家具の修理・買い替えといった出費も抑えやすい。
- 体つきがしっかりしており、総じて丈夫な個体が多いとされるため、不意の病気による臨時の出費が比較的少なくて済む可能性がある。ただし、どの猫種でも定期的な健康診断は欠かせない。
4. ミックスの長毛猫(いわゆる雑種の長毛)
ミックスの長毛猫は、長めの被毛を持つ雑種の猫で、多くの保護施設で出会える可能性があります。
- 譲渡費用は総じて低く、地域の保護団体や里親募集で、新しい家を求めている長毛のミックス猫を見つけやすい。
- 短毛猫に比べるとお手入れは必要ですが、毎日のブラッシングを飼い主が習慣づければ、プロのトリミングに頼らずに済み、費用を抑えられる。
- 多様な血統を受け継いでいることで、一部の純血長毛種に見られる遺伝性疾患のリスクが低くなり、医療費が高額化しにくい場合がある。
- ブラッシングをいとわない初心者や、ふわふわした見た目の猫を手頃な費用で迎えたい人に向いている。
5. シャム
シャムは人気のある猫種で、最安というわけではありませんが、選び方によっては十分「予算を意識した選択」になり得ます。
- 保護施設やレスキュー団体から迎える場合、ブリーダーから希少な毛色の系統を購入するよりも、譲渡費用が抑えられるケースが多い。
- 体に沿った短毛の被毛は、おうちでの短時間のブラッシングだけで清潔に保つことができ、高度なグルーミングはほとんど必要ない。
- 活発で人懐っこい性格が多く、特別なフードや手間のかかる被毛ケアに頼らずとも、十分なコミュニケーションと遊びを楽しめる。
- 健康なシャムは長生きすることが多く、日々の基本的なケア費用を長い年月にわたって分散できるため、トータルで見れば費用対効果のよいパートナーになりやすい。
初めて猫を飼う人のための節約ポイント
安く飼える猫種を選んだとしても、日々の選択次第で、総費用は大きく変わります。
- 保護施設や譲渡会から迎えると、多くの場合、初回のワクチン接種、マイクロチップ、不妊・去勢手術がひとまとめになった、割安な費用に含まれている。
- 最高級のプレミアムフードではなくても、質のよい中価格帯のフードを選ぶことで、栄養不足による健康トラブルを防ぎつつ、フード代を抑えられる。
- 丈夫な爪とぎや壊れにくいおもちゃをいくつか用意しておけば、家具の傷や破損を減らし、頻繁な買い替えコストも下げられる。
- 年に一度の健康診断を欠かさず行うことで、病気を早期発見でき、重症化してからの高額な救急医療費を防ぐ助けになる。
- 完全室内飼いを基本にすると、交通事故やケンカ、感染症などのリスクを減らせるため、けがや病気による予想外の出費を抑えやすい。
まとめ
安く飼える猫種を選べば、初心者でも家計を圧迫せずに「猫との暮らし」を始めやすくなります。保護施設からの譲渡、丈夫でお手入れしやすい短毛の猫種、シンプルな日常ケアを意識して選ぶことがポイントです。現実的な予算計画と予防中心の動物医療を心がければ、お財布にやさしい猫でも、長い年月にわたってたっぷりの愛情と癒やしを届けてくれる存在になってくれるでしょう。








